2000年の読書ルーム


12月に本棚に並んだ本

書              名 原                題 作                 者
リヴィエラを撃て Riviera 高村  薫

12月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
墓場への切符 Ticket to The Boneyard  ローレンス・ブロック
倒錯の舞踏 A Dance at The Slaughter
House
ローレンス・ブロック
少年時代 Boy's Life ロバート・R・マッキャモン

「墓場への切符」は、マット・スカダーが警官時代に刑務所に送った異常者が出所してから復讐をはじめるというストーリー。マットに係りに合った人間から次々と殺していき、最後にはマットとの対決。

「墓場への切符」は、依頼された殺人の犯人探しと、通常の映画のビデオに重ね撮りされた画像に映っていた者の正体との関連。現在のアメリカの病める部分なのでしょうか。
MWA最優秀賞受賞。

「少年時代」は、1960年代のアメリカの片田舎に育った少年のきらめく生活。父親に対する尊敬。古き良き時代のアメリカの姿を鮮やかに写しています。

11月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
ダーティーホワイトボーイズ Dirty White Boys  スティーブン・ハンター
殺し屋 Hitman ローレンス・ブロック
相棒は女刑事 The Last Billable Hour スーザン・ウルフ
汚れた守護天使 Bucket Nut リザ・コディ
ジェリコ街の女 The Dead of Jericho コリン・デスクター
惜別の賦 Beyond Recall ロバート・ゴダート

北方  謙三
渇きの街

北方  謙三
黄金を抱いて翔べ

高村  薫

11月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
ハンニバル Hannibal トマス・ハリス
新宿鮫・無間人形

大沢 在昌

「ハンニバル」は、「羊たちの沈黙」の続編という作品です。前作の登場人物、ハンニバル・レクターとクリス・スターリングを中心にレクター博士によって半身不随になった犠牲者メイスン・ヴァージャーを中心に物語が進んでいきます。
ラストの情景は、なんといったらいいか・・・

「新宿鮫・無間人形」は、新宿署の刑事鮫島を主人公とした新宿鮫シリーズの作品です。テーマは、覚醒剤。社会問題ともなる覚醒剤に対して、大沢は真正面から取り組みました。

10月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
シロへの長い道 A Long Way to Shiloh ライオネル・デヴィッドソン
チャーム・シティ Charm City ローラ・リップマン
ハンニバル Hannibal トマス・ハリス
マイン Mine ロバート・R・マキャモン
少年時代 Boy'sLife ロバート・R・マキャモン
倒錯の舞踏 A Dance at The Slaughter
House
ローレンス・ブロック
墓場への切符 A Ticket to The Boneyard ローレンス・ブロック

10月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
夏の稲妻 The Rain キース・ピータースン
処刑前夜 The Red Scream メアリー・W・ウォーカー
復讐法廷 Outrage ヘンリー・デンカー
決着 Decider ディック・フランシス
マークスの山

高村  薫

「夏の稲妻」は、事件記者ジョン・ウエルズ・シリーズの第3作目の作品。情報提供者と会話した最後の人間となったジョンは、記者生命を賭けて真相を探る。
90年度MWA最優秀ペーパーバック賞受賞。

「処刑前夜」は、死刑判決を受けた連続殺人犯は、処刑間際になって死刑宣告を受けるきっかけとなった最後の殺人の自白を翻す。殺人犯の取材を続けてきた記者は、その真意と真相を探る。
95年度MWA最優秀賞受賞。

「復讐法廷」は、自分の娘をレイプされた父親がレイプ犯を殺し、確信犯として裁判にかけられる。弁護を担当するのは若手弁護士。陪審員はどういう評決を下すのか。
87年度文春ランキング1位。

「決着」の今回の主人公は、建築士。6人の子供を抱え、妻との家庭生活に悩みを抱えている。母親から相続した競馬場の株を所有している事から、競馬場経営に関わるトラブルに巻き込まれていく。

「マークスの山」は、少年時代に両親の無理心中で生き残った少年がその後遺症とも言える精神障害を受け、その後の人生が大きく狂い連続殺人事件を引き起こすまでになってしまうストーリー。警察と犯人というパターンよりも、犯人の精神的な内面を描いているといえます。
第109回直木賞、第12回日本冒険小説大賞受賞。

9月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
グリッツ Glitz エルモア・レナード
狩りのとき Time of Hunt スティーブン・ハンター
氷の闇を越えて A Cold Day in Paradise スティーブ・ハミルトン

9月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
豚は太るか死ぬしかない Pigs Get Fat ウォーレン・マーフィー
8(エイト) The Eight キャサリン・ネヴィル
レッド・ストーム作戦発動 Red Storm Rising トム・クランシー

「豚は太るか死ぬしかない」は、アル中の保険調査員デブリン・トレーシとその恋人であるチコ・マンジーニのユーモア溢れる探偵小説。軽快なタッチで話が展開していきます。
86年度MWA最優秀ペーパーバック賞受賞

「8(エイト)」は、ナポレオンの時代と現代とを結びつけるチェスの駒に潜んだ謎解きの話。人間がチェースの駒としてゲームのように話が展開していきます。
91年度文春ランキング4位

「レッド・ストーム作戦発動」は、今となっては崩壊してしまった旧ソ連とNATOとの戦争を、小説が書かれた当時の陸海空の最新兵器をあたかも紹介する如く駆使して書かれた戦争ミステリー。
87年度文春ランキング1位

8月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
鷲は舞い降りた(完全版) The Eagle Has Landed ジャック・ヒギンズ
シマロン・ローズ Cimarron Rose ジェイムズ・リー・バーク
処刑室 The Chamber ジョン・グリシャム
新宿鮫 無間人形 - 大沢 在昌
不夜城 - 馳 星周
らせん - 鈴木 光司

8月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
死者の長い列 A Long Line of Dead Men ローレンス・ブロック

ローレンス・ブロックの私立探偵「マット・スカダー」シリーズの第12作目の作品です。秘密クラブのメンバーが異常な率で死んでいく謎にせまっていきます。
95年文春ランキング5位

7月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
シャドー81 Shadow 81 ルシアン・ネイハム
影の護衛 The Secret Servant ギャビン・ライアル
コロンブスの呪縛を解け Serpent クライブ・カッスラー

「シャドー81」は、今となっては古典とも言える小説です。どうも絶版になったということですが、お勧めの一冊です。

「影の護衛」と「コロンブスの呪縛を解け」は、二フィティの冒険・ハードボイルド小説フォーラムのオフで頂いたものです。ありがとうございました。

7月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
興奮 For Kicks ディック・フランシス
罰金 Forfeit ディック・フランシス
ブラック・ダリア Black Dahlia ジェイムズ・エルロイ
最上の地 Fatlands サラ・デュナント
北壁の死闘 Traverse of The Gods ボブ・ラングレー
ジュラッシク・パーク Jurassic Park マルクル・クライトン

「興奮」は、ディック・フランシスの日本でのデビュー作品です。障害レースにおける疑惑の解明を依頼されたオーストラリアの若き牧場主は、そのからくりを解き明かせるのか。

「罰金」は、競馬につきものの賭博のからくりがテーマとなっています。競馬新聞の記者が主人公です。新聞が人気を煽った馬が出走を取り消すという謎に迫っていきます。
70年MWA最優秀長編賞受賞

「ブラック・ダリア」は、ジェイムズ・エルロイの暗黒のLA四部作の第一作を飾る小説。ロサンジェルスで、実際にあった女優志願の他殺事件を題材に、主人公を取り巻く様々な人間模様が描かれます。

「最上の地」は、ガン撲滅研究家の娘の爆死の謎に、私立女探偵が立ち向かいます。IRAの仕業か、動物実験反対の動物愛護協会過激派か。
93年度シルバーダガー賞受賞

「北壁の死闘」は、冒険小説の定石ともいえる連合軍対ドイツ軍と登山を扱ったものです。人物設定と人間模様、自然対人間。冒険のエッセンスがたっぷり詰まっています。
87年度日本冒険小説協会大賞受賞

「ジュラッシク・パーク」は、スピルバーグ監督によって映画化されあまりにも有名です。しかし、恐竜王国の建設という一面ではなく、先端テクノロジーが一杯詰まった小説となっています。
91年度このミス6位

6月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
死者の長い列 A Long Line of Dead Men ローレンス・ブロック

6月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
将軍の娘 The General's Daughter ネルソン・デミル
ロセンデール家の嵐 Sea Load バーナード・コーンウェル

「将軍の娘」は、陸軍犯罪捜査官が、陸軍基地内で起きた猟奇殺人に隠された死者の過去の出来事と今回の殺人との関係を解き明かしていくミリタリーサスペンス。ジョン・トラボルタ主演で映画化もされています。
94年文春ランキング3位

「ロセンデール家の嵐」は、自分の家の家宝でもあるゴッホの絵画「ひまわり」の行方を追ううちに、自分の命を狙われることになるはめに。伯爵家の家柄を持ちながらヨットで冒険するという主人公。危機に直面しながらも謎を解いていきます。
91年度日本冒険小説協会大賞受賞

5月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
エアフレーム Airframe マイケル・クライトン
ディスクロージャー Disclosure マイケル・クライトン
ブラックライト Black Light スティーブン・ハンター
猿来たりなば Don't Monkey with Murder エリザベス・フェラーズ
ポップコーン Popcorn ベン・エルトン

「エアフレーム」は、大型旅客機の事故を通して、航空機製造メーカー、航空会社、TV局のそれぞれの立場から航空機を扱った力作です。旅客機で出張するような場合には、注意して各部の動きに注意してみようと思います。

「ディスクロージャー」は、最先端企業における合併劇におけるセクシャルハラスメントを扱った企業ミステリー。女性の男性に対するセクハラも、上司という立場を利用するとありうるのです。

「ブラックライト」は、天才スナイパーボブ・リー・スワッガーシリーズの2作目の物語。父親の死の謎に隠された陰謀とそれにまつわる複雑な系譜。
98年度日本冒険小説協会大賞受賞

「猿来たりなば」は、最近出版されたものですが、実は1942年に書かれたもの。イギリスの田舎町を舞台にした、殺されたのがチンパンジーという変わった小説。
98年度文春ランキング3位

「ポップコーン」は、暴力映画でアカデミー賞を受賞した監督宅に連続殺人カップルが立てこもる。映画と現実の中の暴力の差や映画の影響力は、本当にあるのか、そして結末は。
96年度ゴールドダガ―賞受賞

4月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
ただでは乗れない No One Rides for Free ラリー・バインハート
狐たちの夜 Night of The Fox ジャック・ヒギンズ
死のサハラを脱出せよ Sahara クライブ・カッスラー

「ただでは乗れない」は、企業買収の裏工作に絡む殺人事件を追う元ジャンキーの探偵の物語。
アメリカでは、M&Aが当たり前になっていますが、裏取引も相当あるようです。
87年度MWA最優秀新人賞受賞

「狐たちの夜」は、ジャック・ヒギンズの第2次大戦のDデイ秘話というエビソードを、ロンメル将軍を絡ませながら語られていきます。この物語でも主人公はタフガイです。
88年度文春ミステリーランキング10位

「死のサハラを脱出せよ」は、久々のダーク・ピットものです。いつもは海が舞台ですが、今回はサハラ砂漠が舞台です。題名があらわすように、サハラ砂漠からの脱出劇が中心です。
92年度日本冒険小説協会大賞受賞

3月に本棚に並んだ本

近くの古本屋でバーゲンがあって、買い込んでしまいました。
書              名 原                題 作                 者
最上の地 Fatlands サラ・デュナント
泥棒は詩を口ずさむ The Burglar Who Liked to Quote Kipling ローレンス・ブロック
笑う警官 The laughing Policeman マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー
罰金 Forfeit ディック・フランシス
興奮 For Kicks ディック・フランシス
スクールボーイ閣下 The Honourable Schoolboy  ジョン・ル・カレ
夏の稲妻 The Rain キース・ピータースン
鉄の絆 Hand in Glove ロバート・ゴダード
The Eight キャサリン・ネヴィル
猿来たりなば Don't Monkey with Murder エリザベス・フェラーズ
輝ける日々へ Come Back Dead テレンス・ファハティ
ポップコーン Popcorn ベン・エルトン
ナイン・テイラーズ The Nine Tailors ドロシー・L・セイヤーズ
夏草の記憶 Breakheart Hill トマス・H・クック
死の記憶 Mortal Memory トマス・H・クック
シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険 The Seven-per-cent Solution ニコラス・メイヤー
ブラックライト Black Light スティーブン・ハンター
沈黙のメッセージ Deal Breaker ハーラン・コーベン
北壁の死闘 Traverse of The Gods ボブ・ラングレー
モンキー・パズル Monkey Puzzle ポーラ・ゴズリング
逃げるアヒル A Running Duck ポーラ・ゴズリング
甘い女 Where's Mommy Now? ロシェル・メジャー・クリッヒ
黒い搭 The Black Tower P・D・ジェイムズ
策謀と欲望 Devices and Desires P・D・ジェイムズ
ハイヒールをはいた殺人者 Killer Cinderella サイモン・ショー

3月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
L.A.コンフィデンシャル L.A.Confidential ジェイムズ・エルロイ
丘をさまよう女 She Walks These Hills シャーリン・マクラム
水の戒律 The Ritual Bath フェイ・ケラーマン
Sunburn ローレンス・シェイムズ
オックスフォード運河の殺人 The Wench is Dead コリン・デクスター

「L.A.コンフィデンシャル」は、1950年代のロサンジェルスを舞台に麻薬やポルノグラフィーを巡る殺人事件を3人の刑事を中心に展開していく、暗黒のLA4部作の第3作目。
最近映画化もされ、好評を得ました。
95年度文春ミステリーランキング6位

「丘をさまよう女」は、年老いた脱獄囚は、残した妻と娘に会いに故郷を目指す。
それに絡まるように奇妙な事件が続発する。結末には、何故投獄されたのか、悲しい物語が待っていました。
95年度の各賞を総なめの作品。
アンソニー賞 マカヴィティ賞 アガサ賞最優秀長篇賞 ネロ・ウルフ賞受賞

「水の戒律」は、ロサンジェルス郊外のユダヤ教コミュニティーで発生した暴行事件を、ユダヤ教という宗教の壁を前にして解決していく刑事とユダヤ教神学院の女性管理人との人間関係を絡ませながら語られます。
87年度マカヴィティ賞最優秀処女長篇賞受賞

「絆」は、引退したゴッドファーザーの回顧録をゴーストライターになった新聞記者とゴッドファーザーのファミリーの絆を描いた作品。家族の絆は、やはり深いものです。
95年度CWAラスト・ラフ賞受賞

「オックスフォード運河の殺人」は、胃潰瘍で入院した刑事が、病床でオックスフォード運河の殺人という題名の本に書かれた殺人事件の真犯人を考察する、という一風変わった趣向の小説です。
89年度ゴールドダガ―賞受賞

2月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
ゴールド・コースト The Gold Coast ネルソン・デミル
将軍の娘 The General's Daughter ネルソン・デミル
氷の家 The Ice House ミネット・ウォルターズ
L.A.コンフィデンシャル L.A.Confidential ジェイムズ・エルロイ
ブラック・ダリア Black Dahlia ジェイムズ・エルロイ
クリスマスに少女は還る Judas Child キャロル・オコンネル

2月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
ケープ・コッド・危険水域 Billingsgate Shoal リック・ボイヤー
ネゴシエイター The Negotiator フレデリック・フォーサイス
氷の家 The Ice House ミネット・ウォルターズ

「ケープ・コッド 危険水域」は、海洋冒険小説と呼ばれる分野に属する冒険小説でしょう。冒頭の場面からは想像も出来ない展開になってきます。
83年度MWA最優秀長篇賞受賞作

「ネゴシエイター」は、交渉人を主人公として、アメリカ・ロシアのスパイや軍事産業を絡めてを一気に読ませてくれます。
89年度文春ミステリーランキング1位

「氷の家」は、行方不明になった夫と突然現れた死体との関係。因果関係と夫の失踪の秘密が解き明かされるミネット・ウォルターズのデビュー作。
92年度CWA最優秀処女長篇賞受賞

1月に本棚に並んだ本
書              名 原                題 作                 者
影の巡礼者 The Secret Pilgrim ジョン・ル・カレ
原告側弁護人 The Rainmaker ジョン・グリシャム
イコン Icon フレデリック・フォーサイス
架空取引 Free to Trade マイケル・リドパス
L.A.コンフィデンシャル L.A.Confidential ジェイムズ・エルロイ

1月に読んだ本
書              名 原                題 作                 者
バースへの帰還 The Summons ピーター・ラヴゼイ
極大射程 Point of Impact スティーブン・ハンター
カムバック・ヒーロー Fade Away ハーラン・コーベン
ミステリ講座の殺人 A Little Class on Murder キャロリン・G・ハート
死を告げる絵 Dark Maze トマス・アドコック
標的 Longshot ディック・フランシス
凍りつく骨 Zero at the Bone メアリー・W・ウォーカー
死の接吻 A Kiss Before Dying アイラ・レヴィン

1月は、休みも多かったせいで、読書量も普段より多くなりました。

「バースへの帰還」は、警察官を退職する羽目になってしまった、ピーター・ダイヤモンド刑事が復活してきます。なかなか、軽快な語り口で読ませてくれます。
95年度シルバーダガー賞受賞

「極大射程」は、99年度の「このミス」1位を獲得しただけあって、スナイパーもの冒険小説の傑作です。これに続く作品より後に邦訳が出たというのは、どうしてなんでしょうか。

「カムバック・ヒーロー」は、将来を嘱望されていたバスケット選手が怪我により引退後、再び選手として失踪した選手の謎を追いかける事になり、同時に自分の怪我にまつわる陰謀も明らかにするという、スポーツもの。
97年度MWA最優秀ペーパーバック賞、シェイマス賞受賞

「ミステリ講座の殺人」は、ミステリ好きの本屋の経営者が、大学の講師になった途端に殺人事件に巻き込まれて、持ち前の知識を活用して解決するというお話。
90年度マカヴィティ最優秀長篇賞受賞

「死を告げる絵」は、老画家の描いた絵の構図どおりに次々に殺人事件が起こっていく裏には、悲しい過去が隠されていた。
92年度MWA最優秀ペーパーバック賞受賞

「標的」は、ディック・フランシスの競馬シリーズ29作目。サバイバル解説書の出版経験のある若者が、調教師の伝記を書くことを引き受け、家庭に入り込んだ事から殺人事件に巻き込まれてしまいました。
91年度週刊文春ランキング2位

「凍りつく骨」は、自分を捨てた動物園の飼育係だった父親から逢いに来るようにという手紙を貰い、行った途端に父親が殺されてしまい、自分も狙われてしまった。狙われる原因は、断片的に覚えている過去の記憶をつなげる手がかりにもなっていきます。
92年度アガサ賞、マカヴィティ賞最優秀処女長編賞受賞

「死の接吻」は、古い作品ですが、そのプロットは未だに現在の作品にも影響を及ぼしているのでしょうか。裕福な恋人の実家の財産を狙うために、次々に殺人を犯していく。
54年度MWA最優秀処女長篇賞受賞